始動

俺は、色んな知識を得た。未来からきたというやつにもあった。
そいつに、ゆーかについてきいてみた。
すると、ゆーかは、いじめられてられているという。
俺は、その男に未来にいきたいといった。しかし、それは無理だった。
過去と未来をいききするのに厳重な検査があるそうだ。
歴史を変えることは許されないのだから。
しかし、今の俺にはまだそんなことは関係ない。
きっと、歴史をかえてやる。そして、俺はウォンにあうことができた。

「どうしたね?」
「この子を生き返らせたいんです。」
「どれ、みせてみなさい。あぁ、これは。。。しかし、細胞はまだ無事のようですね。
治療がよかったみたいです。さっそく、元どおりにしてあげましょう。
しかし、これは私だけの特権。あなた、私に何か支払いができますか?」
「、、、まずは、ゆーかを生き返らせてくれてからだ。」
「いいでしょう。何もなければ、この子はまた死ぬだけですから。」
ち、まあいい。どっちにしろ、ゆーかが生き返るのなら、俺の命でもくれてやるさ。

「ゆーか!」俺は叫んでいた。
そう、ゆーかだ。カプセルの中でゆーかは生きていた。
呼吸もしている。まだ、眠っているだけだが。
「さて、何をお支払いしてもらえるのかな?」
「俺の、、、いや、そうだな。こんな話はどうだ?」
そういって、俺は、過去の、いや自分の存在について、いろいろ話をした。
「ほぉ、それはなかなかおもしろいな。よかろう、この子をよみがえらせてやろう。
そうだな、この子が完全に治るまで面倒もみてやろう。」
「ありがとう。」

そろそろ、俺は消えるころだ。その前に、俺の意志を伝えて置かなければ。
そして、ウォン宛てに1通の手紙を残した。
「じいさん。頼みがある。この子が大きくなったあるとき、この子が子供たちにいじめられることがある。
その時は助けてあげてくれ。もしかしたら、おまえは死ぬかもしれない。
しかし大丈夫だ。俺があとのことを保証しよう。頼んだぞ。
あと、これを受けとっておいてくれ。これがゆーかの母親なのだ。」
そして、俺は死を覚悟した。
しかし、ふと、あの装置を思い出したのだ。
精・神・転・移・装・置

「おい、じじー」
「うん?なんじゃ?」
「さっきから呼んでんだろー、ちゃんと話せってゆってんだよ。」
「あぁ、すまん。だからな、つまりはそういうことなんじゃ。
わしにあの子をあずけて、やつはどこかへいってしまったんじゃ。
でもな、妙なことをぶつぶついってたんじゃ。時間がない時間がない、、ってな」
「時間がない?どういうことだ?」
「さぁ、わしにもわからんが。。。わしが知ってるのはそれだけじゃ。ほかにようは?」
「あいつを、そのガキを連れ戻さなければならない。いくらそいつが連れてきたとはいえ、
俺がおいてきた時代が、後の時代に影響しないとはいえないしな。何かあってからでは遅いんだ。
おまえが持ってるペンダント、俺に渡すんだ。」
これで、あいつの時代へいくことができる。
あの時代へ。

じーさん、あんた神様ってしんじるか?
俺は、信じてるぜ。
あんたもすぐにわかると思う。そう、目の前にいる、俺たちが神なんだよ。
わかるだろ?
俺たちは、もうすべてを手に入れることができるんだ。
時間を手に入れた時から。
過ちは、俺がなおしてやろう。歴史は、俺の思うがままだ。
みらいが明るくないのなら、俺の力で明るいものにしてやろう。
死?そんなのものは、すでに克服した。じーさんだって、生き返った。
そう、あの技術、その行為はまさに創世主。
そして、今、俺たちの頭脳によって生み出された、新しい時代。時。創世記。
そう、こんなものがなければ、あのガキもこんなことにはならなかった。
いわば、あいつは、俺たちがつくった、創世児。
今から、新しい時代が始まるんだ。いわば、今までは神が現れるまでの導入にすぎない。
もはや、人形に魂を入れることさえ可能なのだ。
永遠を手に入れた俺たちは、この先いったいどうなるんだろうな。
おい、じーさん聞いてるか?

愚かな、、、ことを。
神なんか、存在するはずはないんだ。
いや、神は存在するかもしれない。それは、ある。
しかし、おまえは神ではない。そんな大きな力はないのだ。
時間を手に入れた。しかし、それはほんの一瞬にすぎないのだ。
すべてを知ることはできない。途方もない時間。
神は、1であって、すべてでもあるのだ。
おまえさんは、その1を少し手に入れただけで、すべてを手に入れることはできないんじゃよ。
人間には、大きすぎる力。
それは、自らを滅ぼすに値する力。
もう、戻ることはできない。
過去をしることで、未来をしることで、現在をかえられるわけじゃないんだ。
過去も、未来も、現在も、神のなかでは1つなのだから。

みんな、なに考えてんだろうな。
俺はそんなこと考えてもなかったな。
でも、神なんて本当にいるのか、俺にはわかんねーや。
先生は、自分が神だなんていってるけど、じゃぁ、俺は神様の助手なのか?
ま、それもいいな。
でも、神なんてたいそうな名前は、俺にはいらねー。
そんなつまらない、名前なんてこっちから願い下げだ。
俺は、もっといろんなことをしりたいんだ。
そんなすべてをしってるような、神になんかなったりしたら、
もう、なにも研究なんてしなくなるし、興味もなくなっちまう。
俺は、永遠の科学者になるのが夢なんだ。
まだ、俺の中で解決してない、まだ先生が作っていない、
そんな設計図が、式が、俺の頭の中でぐるぐる回ってるんだ。
それに、俺はまだ神になるには若すぎる。死を感じたときになら、考えてもいいな。
頼むから、細胞活性剤をつかって、若いまんまにしとくのはやめてくれよ。
いくら研究が残ってるからって、自然死が俺の望みなんだから。
だから、死んでも生き返らせないでくれ。俺の頭脳が必要でもな。

ピッピーーーー
検索終了
コノ製品ハ、1990年6月ニ製造。
なるほど。やはり、かなり昔のガキだったんだな。
「おい、じじー。あのガキは何歳なんだ?」
「あのこは、ゆーかは12歳じゃ。」
「そーか。12か。まだ幼いんだな。よし、じゃ、入力しよう。」
カタッカタカタ、、、
ピッピッピピー
検索終了
12歳時点ノ持チ主ハ、1991年ノ7月カラ1992年ノ2ガツト、
2235年ノ3月カラ7月マデデス
よし、ということは、1991年か。しかも、7月。
おおざっぱだが、仕方がない。とりあえず、7月にいってみよう。
場所は、、、あまりはっきり調節できないが、やつが近くにいればわかるだろう。
きっと、リングが反応するだろうし。
さすがに、ついてすぐにはずせるはずはないんだ。
「ルーク、準備はいいか?」
「はい。いつでもいいです。」
「悪いが、わしもつれていってくれんか?」
「じじー、、、しょうがないな。おとなしくしておくんだぞ」
そして、俺たちは再び過去へ向かったんだ。
ゆーかというガキを探しにすために。。。

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